研究集録について

 例年にない猛暑の夏だった今年、8月16日.17日の二日間にわたり、ご来賓の皆様をはじめ東北各県から170余名の参加をいただき、福島市で平成30年度全国農業高等学校長協会東北支部総会並びに研究協議会 第57回東北地区高等学校農業教育研究大会 第16回全国高等学校農場協会東北支部大会が開催できましたことに厚く御礼申し上げます。

 本大会から全国農業高等学校長協会東北支部と全国高等学校農場協会東北支部の主催による合同開催となりましたが、この研究集録は主に第57回東北地区高等学校農業教育研究大会 第16回全国高等学校農場協会東北支部大会についての内容となっております。

「生徒の『生きる力』を育む活力ある農業教育の創造と実践」を研究協議の主テーマとして、教科指導、農業教育の充実・振興、学校農場運営の3分会で研究発表と研究協議を行いました。各校の発表から日頃の実践と成果、課題などについて詳細に発表していただき、その内容について熱心な研究協議をいただいたことは、今後の農業教育を実践していくうえで大変参考になる有意義な情報交換の場になったと思います。

また、講演会では「『21世農業』の担い手を支える農業高校の経営戦略について」

~21世農業は『脳業』、シンギュラリティが食料生産に与える影響~ と題して、ヒューマンサイエンス研究所 理事長 小林惠智 様より、人類史上初めての経験と予想される技術的特異点を生きる子供達に何を伝えるべきか。改善ではなく改革が必要とされる新時代に、教育や農業はどうあるべきか。様々な知識(禅僧・農業者・経営学博士・教育学博士・医師免許 等)と経験に裏打ちされた内容は、多岐にわたり、圧倒される内容が多く大変刺激的でした。教育者として子どもを導くためのアプローチの仕方(知育・徳育・体育)を個々の子どもに応じて工夫すること。子供達に人生の目的を持たせること。物事を達成するには目的を見据え、目標に落とし込んで行動すること。基礎基本が身についていることが、臨機応変の対応を生み出すこと。最終的に新時代を子供達と共に、学び会いながら生きる覚悟を持ち、子供達にその姿勢を示すことが、新時代に我々がすべきことである。共に頑張りましょうとの励ましを頂きました。

 本研究大会の成果が、今後の農業教育の充実と発展に寄与されることを願い、開催に当たりご協力いただきました多くの先生方をはじめ、関係各位に心より御礼申し上げ、ご挨拶とさせていただききます。

 

平成31年 3月 吉日

 

平成30年度全国農業高等学校長協会東北支部総会並びに研究協議会

第57回東北地区高等学校農業教育研究大会

第16回全国高等学校農場協会東北支部大会

大会事務局 福島県立会津農林高等学校